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イメージしにくい横隔膜の動き…見えない筋肉ですからね
横 隔 膜 …「膜」とついてますが、強力な筋肉です。耳にはするけど、どんな形?動き?は漠然としていると思います。「呼吸で使うんだよな~」くらいかと思います。
超重要筋肉ですので、学修して損はないですよ(´ω`)
▼こんな形です(´ω`)
横隔膜の健康は、呼吸のしやすさはもちろん、カラダの安定した動き、体のライン、老化、など様々なかかわりがあります。
呼吸での横隔膜の動き
呼吸で
吐くと ユルむ。
吸うと ちぢむ。
▼ 横隔膜のおかげで、肋骨がこんだけ動きます。
みなさん、カタくなっています。
カタくなるとは、横隔膜が収縮状態、つまり下がったままになるということです。下の図の【『吸う』と下がる】の状態で動かなくなります。
カタくなると…
- 膨らむことも縮むこともやりにくくなり、『呼吸が浅い状態』 となります。
- 呼吸しくくなるので、本来、呼吸では使わない他の筋肉まで使うようになってしまいます。特に首の横の筋肉がガチガチ になります。なんとか呼吸しようと、首の筋肉で肋骨を持ち上げようとしてしまいます。
- 肋骨が動きにくくなるので、背中の痛み、寝違えの原因 になりやすいです。
- 横隔膜が縮んでしまうと、肋骨の下方が拡がったまま固まります。肋骨が作る三角形
『肋骨下角』の角度が大切になってきます。『肋骨下角』が広がると、見た目にも 樽状 の 胴体 になってしまいます。肋骨の横幅も広がるので いかり肩 になります。しかも横から見ると 鳩 胸 のようになり、がっちりした 体格に見えてしまうので女性は美容上あまりよろしくないでしょう。 - 横隔膜を食道・太い動脈・静脈が貫いています。横隔膜が固いとコレらも圧迫 しそうですよね。血管に影響で血圧の異常や心疾患、食道に影響で逆流性食道炎、などとも関連があります。
- カラダの軸が不安定になる 。重要な体幹筋(インナーマッスル)です。カラダを支える中心になります。上半身と下半身を繋ぐ、超重要 筋肉・大腰筋 とつながりがあります。この二つの筋肉で内側からカラダの軸を安定させるのに非常に大切になります。横隔膜がカタいと大腰筋も使えないことになります。外側ばかり鍛えても、これらの筋肉が働かないと中がスカスカなのでケガばかりします 。これが間違いだらけの筋トレです。
カタくなる理由は?
内臓の下垂
横隔膜には、あらゆる臓器がひっついています。肝臓・心臓・肺・胃の上部など、それはもうビッチャリくっついています。ほぼ一体化しているのです。
特に肝臓の重さ、胃・腸の重さは横隔膜を下に引っ張り続けます。横隔膜は上に上がることができなくなります 。
胃から食道を引っ張るので、ノドの違和感として咳や鼻詰まりとしてでます。大抵、お医者さんにアレルギー扱いされてしまいます。図にはありませんが、心臓も横隔膜の上にビチャリくっついるので、横隔膜が下がれば心臓も下に引っ張られ縦に伸びっぱなしになります。心臓・循環器の病気、不具合の最大の原因と思っています。
ストレスによる呼吸の浅さ
ストレス時は無意識に呼吸が浅くなる、または、呼吸が止まっていたりします。横隔膜も止まり、そのまま柔軟性を失います。
無理に背筋を伸ばす姿勢。
これが見落とされている非常に深刻な課題です。『猫背はイヤよね』と、背中を真っ直ぐにしようと、胸を張る姿勢は横隔膜を引き下げます。意図的に背中側をギュッと縮めるので、深刻な慢性背部痛・自律神経の失調・呼吸不全・逆流性食道炎などを起こします。
柔らかくするには
内臓マッサージ・腹八分目
やっぱりコレです。内臓の重みをとると横隔膜が解放されます。
特に肝臓が詰まって重くなると横隔膜が動けません。『肝臓ポンプ』で肝臓に滞留した血液を搾り流し、軽くしましょう。※院内で紙媒体でもお配りしています。スタッフまで!
単純に食べ過ぎも胃腸が重くなります。現代人は空腹時間が少なく、常にお腹に食べ物が入っています。胃腸の重みで横隔膜が下に引っ張られっぱなしです。
吐く練習。
吐くと横隔膜がストレッチされます。
皆さん吸うのに一生懸命ですよね。横隔膜がカタいと肺は膨らんだ状態で固まり、拡がりきっているので、いくら頑張ってもそれ以上、空気は入ってきません。
一旦、吐き切って充分に縮めることで、次に吸う時、自然とたくさんの空気が入ってきます。
背中を丸めるエクササイズ。
背中が緩いと背中側も呼吸でふくらみます。背中を丸めた姿勢は、横隔膜が緩む姿勢です。吸う量が増えますし、自律神経も整います。
直に揉む
肋骨の下から、間接的にですが手で横隔膜のマッサージができます。
動画では、寝てやってますが、座った姿勢で、背中を丸めながら だともっとやりやすいですよ。吐く時にズブズブっと指が入ります。
呼吸のたびに横隔膜を意識しよう
見えない筋肉ですが、なんとなく『ここで、こんな動きをしているんだな』とわかっていただけたでしょうか?
ご高齢の方は体幹の横幅が増しますよね。
横隔膜がかたくなり、肋骨が開ききってしまうのです。
そうして、呼吸が浅くなり、エネルギー不足となり、内臓の自動マッサージ機能を失っていき、元氣、気力が下がって病気や不調が増えていきます。逆に上図の『肋骨下角』が閉じている方は、やっぱり元氣です。(閉じすぎもいけません)
自分や家族、お友達の『肋骨下角』をチェックしてみて下さい。
横隔膜の柔らかさを保つことは、
- 若さを保つ
- 元氣を保つ
- 美を保つ
要 のひとつとなります。
ぜひ、大事にしてあげてください(´ω`)
(‘w’) 前にご紹介した『骨盤底筋群』と共同して動きます。こちらもあわせてご覧下さい。