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鉄分不足…からの鉄分過剰!
女性なら誰しも、気になる『鉄分不足』『貧血』。切っても切れないトピックですね。
『鉄 分』は、私たちが呼吸で酸素を取り入れる上でなくてはならない『ミネラル』です。体の中にある程度ストックしつつ(貯蔵鉄)、大部分は赤血球の核となって血管を流されながら酸素をカラダ中に運ぶ働きをしています。
ここのところ連続で
年配の方の 鉄分の摂りすぎ の症例が続いたのでシェアしたいと思います。
病院で貧血と言われて、出された鉄剤を飲み続けることで鉄分の摂りすぎ状態となり、副作用で胃腸障害になっています。
お医者さんは軽く考えていますが、この状態は、とんでもなく恐ろしいことなのです。
ホントに鉄分が足りないの?
病院の血液検査でヘモグロビンの数値が下回ると、すぐに『鉄剤』をだされます。
単純に『鉄を補給しましょう』ということなのですが、
そもそも…
なぜ、鉄が足りなくなっているのでしょう。
生理を終えた女性で鉄分不足はそんなに起こらないはず…。
お医者さんは、すぐに食生活が、と言いますが、しっかり食事内容を聞いてみると、みなさん、意外と『納豆毎日食べてます』『玉子はかかしません』など、摂取は充分と思われるパターンの方が多いです。
鉄分を含むものを十分に食べているのに、鉄不足…
これは、うまく吸収ができていないということです。
鉄の吸収には胃からでる酵素『胃酸』がキーワードになります。
鉄の吸収には胃酸が必要
胃酸がしっかり出ていないと、鉄は吸収しにくくなります。 胃の不調が続くと、大抵、血液検査で『貧血』が ひっかかります。 それで『数値が…』となり、飲むわけですが…。 胃の不調により、一時的に鉄分吸収が減っている場合がほとんどですから、胃の調子が戻れば、鉄剤は控えるべきです。 大抵、数日~数週間で鉄補充は完了すると思われます。でも、『不安だから』『お医者さんに言われたから』と飲み続けると… 鉄過剰の副作用は胃腸障害 です。 飲み続ければ、なおさら胃酸がでなくなり、食事からの鉄分が吸収できなくなります 。 鉄剤で補給 漫然と飲み続ける 胃腸に負担 胃酸 が 減る すると更に食事からの 鉄の吸収がダウン 更に鉄剤飲み続ける 胃腸に負担 胃酸が減る また、食事からの鉄の吸収がダウン … このサイクルの 一体どこで 治ることができるというのでしょうか? ここまでではないにしても、ちょくちょく定期的に飲むようでは根本的に解決とはいえないのではないでしょうか? 「胸焼け」や「逆流性食道炎」となると、すぐに『胃酸抑制剤』(胃酸を抑えるお薬)が出されます。実は、胸焼け、逆流性食道炎も実は胃酸が多いせいばかりではないのです。 胃酸が減るということは、とても恐ろしいことです。 ❶鉄分だけではなく、他のミネラルも吸収しにくくなります。不定愁訴がでやすくなるでしょう。 ❷胃酸と食べ物が十分混ざることで、胃の出口が開き食べ物が小腸へ流れる仕組みになっています。胃酸不足だと、胃に食べ物が留まります。長時間の重みで胃の下垂、胃の疲労がすすみます。 ❸タンパク質も胃酸の助けがないと吸収できません。そのためタンパク質不足も同時に起こります。 そしてタンパク質がないと胃酸を作れないという悪循環にはいります。 すると、今度はプロテインをすすめられます。 プロテインはタンパク質の塊です。胃酸が出ない状態で飲めば、もちろん吸収できませんから、腸で悪玉菌の格好の餌となり、腸内環境が一気に悪化します。(アミノ酸という形になったものなら負担は少ないと思われます。) 腸内環境が悪化すると…わかりますよね? 年配の方は、 「フレイル」(高齢者の筋力低下の原因はタンパク質不足)と決めつけて、病院ですすめられたり、スポーツジムなんかで半ば強制的に買わされたりしています。そして、ますます消化不良をすすめてしまうのです。 『何か飲む』より、胃の動きの改善が最優先です。 ❹小腸で悪い菌が増えてしまいます。 本来、小腸にはほとんど菌はいません。(よく言われる【腸内細菌】は大腸にいます) 胃酸には殺菌作用もあります。胃酸が少ないと小腸で菌が繁殖することになります。加えて胃酸不足でキッチリ分解されない未消化の食べ物も菌たちの餌となり、更に菌が繁殖します。 これは『SIBO 』(小腸細菌異常増殖症)という状態です。 『SIBO』は胃酸を抑える薬を使うと100%悪化します。 残念ながら、この『SIBO』という状態を知らないお医者さんも多いです。 SIBO状態か、当院のトータルケアコース『リバース・チェック※商標登録出願中!』で簡易的に調べられます。胸焼け、逆流性食道炎の症状のある方はご相談下さい。 病院で出される鉄剤は鉄分が多すぎます。 よく使われる 『フェロミア』は鉄が50mg〜200mg あるデータで、『貧血がある』ご高齢の方を対象に、1日15mg〜200mgの鉄剤を内服し,その効果と副作用を研究したデータがあります。15mgがもっとも副作用が少なく,鉄分の補充も充分だったという結果です。 微量ミネラルですから、なるべく少量で摂ることが当然、安心だろうなと思われます。しかし、 日本では50mgより含有量が少ない鉄剤はありません。 これを毎日、人によっては朝・晩飲んでいる、と言う方もいました。(飲むとお腹が張る自覚症状もでていました。筋反射も思いっきり「鉄過剰」の反応) 鉄剤で気分が悪くなりやすい人は、我慢せずに、遠慮なくお医者さんに相談しましょう。 なんでもそうですが、対処療法をダラダラと続けることは、カラダの負担になることの方が多いです。 まず、しっかり栄養を それではじめて お薬を卒業する ことができるのです。 つづく (‘ω’)/
感情の落ち込み、腑に落ちない・我慢・イライラ、などは『胃酸の減少』。
病気になりたい・治りたくない【心理的逆転】状態などは『胃酸の過多』。
が多いように思います。(あくまで臨床上の私見)
『貧血ですね〜』
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(胃痛・膨満感・水下痢・便が真っ黒 など)
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▼『胃酸』不足の恐ろしさ
鉄剤の実情
『フェログラデュメット』は鉄が105mg〜210mg
錠剤を割って飲むなど少量づつ摂るなど工夫しましょう。胃の動きの改善が最優先
分解・吸収 できる 胃を保つ のが大前提です。
※普段は元氣、平気なのに、月経時に一気に体調を崩す方は、この『鉄の貯金(貯蔵鉄)』がないと思われます。このパターンは通常の血液検査で貧血数値としては でません。(ヘモグロビンの数値は正常範囲)貯蔵鉄は『フェリチン』という数値でみれます。婦人科などではみてくれます。これが、隠れ貧血ですね。