母vs娘 隠れた冷戦…その訳は?【症例】

 

【症例】実家に帰るのが憂鬱…

※掲載許可いただいております。ご協力ありがとうございます。

56才女性。ずっと〜背中の下部が苦しい…この方は、ストレスが身体に及ぼす影響を深く理解しているので、ご自分で、なんとなく、ストレスだなという自覚があり、

『母親に
自分のことを話そうとすると
背中がズキッと痛む』

他の会話は平気だそうですが、こと自分の近況や相談事をしようとすると、決まって痛むという
この、わかりやすい反応を自覚していましたが、「 なんでか はわからない 」ということでした。

昔は口うるさいと感じていたものの、現在は互いに嫌いということもないある程度良好な関係とのことでした。ただ、実家に行くのが「なんとなく憂鬱」ということでした。

膵臓…それは『絶望感』の臓器

筋反射リバースチェック®︎でチェックしていくと、

膵 臓 の拘縮 で反応あり。

膵臓は背骨に密着した臓器ですので、固くなれば、背中の痛み、背骨伝いに首、頭蓋骨、頭重感、腰痛など広く症状がでます

この状態の時間が経過していればしているほど、構造的(この場合、膵臓機能に・消化液、血糖値異常など)にダメージを受けます。

さらに筋反射で時期をチェックすると…

8才』(小学校3年生くらい)

からこの状態のようで、昔っから首は左に向きにくいのが当たり前な状態。

感情の特定をしていくと、

・『絶望感』『あきらめ』

・関係者は母親

そして、
物凄い強い【思い込み】
【絶対に〇〇に決まっている!】というような、観念、自分で決めたルールみたいなもの。

この【思い込み】を特定していくと、
主語が、やはり
【母親】
続く言葉をリストから探していきます。すると続く言葉が
【わかりあえない】…。

つまり、この方の頭に刷り込まれた【思い込み】として…

「 絶対に
母親とは、
   わかりあえない」

という事を8才にして決めてしまっていますそれだけの出来事があったのです。これが、自分の事を話そうとすると、『自分の事はどうせわかってくれない』という脳回路が通電し身体の反応を呼び起こし膵臓(※)の痛みとして、浮かんでくるというパターンです。
※膵臓は『絶望感』『激しい恐怖』『憂鬱感』などで反応しやすいです。

こんな感じで、キーワードを出してお話ししていくと、ご本人が思い出したのが…

小学生の頃、何かテストではじめて90点をもらったそうです。とても嬉しくて、早くお母さんに見せたくて家まで走って帰ったそうです。

褒めてもらえるかな♪
喜んでくれるかな♪
頑張ったのわかってもらえるかな♪
笑顔でよくできたね〜って言ってもらえるかな♪

帰ると、お母さんはソファーによしかかってボーッとテレビを観ていたそうで、

すぐに90点とれたよ!😊😊

と見せると、笑顔どころかお母さんの第一声が

「なんで100点じゃないの
なんで この10点がとれないの

笑顔で「良く頑張ったね〜❗️」って言って欲しかったのに

…そこで一瞬にして、『絶望』して、

「母はそこを見るんだ…」
「【私の頑張りは】みてくれないんだ…」
「見るところが全然違う…」
「コレはわかりあえない」

『あきらめた』

そしてこの強烈な体験で、期待を完全に裏切られたカタチになり

『母親とは絶対にわかりあえない』

とココロに決めてしまったのです。

何十年もココロの傷は残り、カラダにちょっかいを出す

親からしたら、何気ない一言かもしれませんが、本人の受け取り方、タイミング、予想外の反応 などで長い間残るココロの傷となってしまいます。

この方は56才ですからね。

46年間この思考パターンで、過ごしていたことになります。

これが『母親に自分のことを話そうとすると、背中がズキッと痛む』の正体ですね。実家に行く時、なんとなく憂鬱感を感じるというのもわかりますよね。

ただ、こういったパターン、特に母と娘の間には、大変多いのです。

今回はご本人が思い出せたから、『なるほど、そんなことあったのね〜』と、お涙ちょうだいになりますが、大抵の場合、体験が強烈であればあるほど、思い出したくないので、出てこないことの方が多いのです。
(キーワードを言っていくと潜在意識では思いだしてきます。ここまで持っていくと身体反応の解放が可能になります。)

ここで、悪いのは誰だ?という方向に考えるのは違います。

当時の母親の立場でみれば、相当疲れが溜まっていて、なんとなく口走ってしまったのかあるいは、母親なりの褒め方だったのかもしれません。私も親になってわかりますが、忙しい時なんかは適当に返事してしまうことは、どうしてもありますよね

そして、ご本人も、ハッキリ『頑張ったぶん、褒めてほしかったよ』とその場で言えてたら、トラウマとしては残りません表現せず、呑み込んだため、フリーズするという自律神経症状としてカラダに残ってしまいました。

そして、こんなトラウマが人には山ほどあります

この方も、
「今現在、表出しているものが、コレ」
というだけで、おそらく母親というキーワードで まだまだ ありそう 
です。

この抑えた感情は人生のどこかで、必ず向き合うことになります。

溜めに溜めていると、一気に爆発した時、大病になってしまいます
少しの感情のすれ違いで、人生の貴重な時間を生きにくくするのはもったいないですよね。

カラダに不調がある時は、必ず、こういった感情の課題が浮き上がってきている時 です。

『精算する時期ですよ』の合図でもあります。そのカラダのお知らせをしっかり受け止めてあげる事です。

大抵、痛みや病気を何か外部のせいにしてしまいがちですが、それでは、気づけないので、治るということは決してありません

自分に寄り添えない人は、他人にも絶対に寄り添えない

このクライアントさんのように、痛みのパターン(※)をしっかり見極めると、ココロに何か引っかかるものがあるのが見えてきて、解決の糸口となります。
(母親に自分の話をする時、痛みが増す。のように。仕事に行く時、不調が強まれば仕事に何かあるし)

セルフケアとしては、こんな引っかかりが見えたら、当時の自分の感情に100パー寄り添うと、反応はほぼとれます。

この方の場合、
当時の
8才の自分に
今の自分が…

  • 『辛かったよねわかるわかる』
  • 『そう思っても無理ないよ
  • 『だよね〜わかるわかる』
  • 『褒めてほしかったよねわかるわかる』

と、全てにオッケーを出します(´ω`)
これでこの身体反応は激減します。

ストレス反応とはこれだけなのです。

どうしても、ネガティヴな感情を
【自分の側面として認められない】
(つまり人のせいにする)
というのがありますので、コレができないのです。記憶の奥に仕舞い込むため、感情を見つけること自体が困難とも言えます。

こんな感じで、お互いのちょっとしたすれ違いで、出来上がってしまいます。

やはり、大事なのは、何でも口にできる関係性ですね。私も日々、探究中ですが。できてるようで、出来てませんよね〜。

大概、親が口答えをさせない空気感を出してしまうため、理不尽にガマンするのは子供側ということが多いですよね。

やはり、
お互い『横』の関係、
対等な関係、
がキーワードになりそう
ですね。