「不安」のカラクリ

※コチラのブログの学説・メカニズムは、まだエビデンスが完璧に証明されていないもの、私見も含んでいます。あくまで参考までにして下さい。簡潔に説明するため厳密ではない表現・ニュアンスも含んでいますので、ご了承下さい。

心配事の97%は起こらない…とは言うけども(´Д`)」

「心配事の97%は起こらない」
これは、「そうらしいよ」とかいう世間話ではなく、歴とした超有名な実験データです。

  • 不安症の人が抱いた心配事の85%は実際には起きなかった。
  • 不安が現実になった場合でも、そのうち79%は予想より良い結果が出た。
  • 心配事が予想より悪く終わるケースは全体の約3%だった。
                               

 ワイルコーネル医科大学研究チーム

こう聴くと「確かにそうかもな」と共感する方も多いと思います。
一方で、だから「気にするな」と言われても、
「そう簡単にいくか!( °ω° )」ってなるのが本音ですよね。
それを知ったところで別に不安は消えないし、みたいな(´Д`)」

そして、みんな が みんな、
「このデータは、私のケースには該当しない💢(私の不安だけは特別だ!)
と思っちゃってます(笑)

こう思うのも、無理もないのです。
どんなストレスでも、苦しさは当人にしかわかりません。辛いのです。
【不安】は人それぞれ、人とは比べようがないのです。

【不安】な人に最も言っちゃならない言葉
「世の中には、あなたよりもっと辛い人がいるんだから」というアドバイス(?)です。※喫茶店でよく耳にするなぁ(´Д`)」
「あなたの悩みなんて大した事ない」と言っているのと同意ですから。

「仕事から帰ってきた旦那にまた文句言われる」っていう【不安】と、
紛争地帯で「いつ爆弾が落ちてくるか わからない」という【不安】と
ストレスの感じ方は同じだったりします。
どっちも当人にしたら辛いのです。

なぜチンパンジーは半身不随でも幸福なのか?

京都大学の研究所で暮らすチンパンジー『レオ』。
【脊髄炎】という病に侵され、ほぼ寝たきり状態となりました。

首から下を動かせない。体の血流が途絶え気味で、細胞死がはじまり、全身を痛みが襲い続ける、という状態です。

たいていの人間ならば、人生に絶望し、うつ病になってもおかしくない状況です。

しかし、『レオ』には絶望の様子はありませんでした。痛み、空腹の辛さは訴えはするものの、尿検査でもストレスホルモンは正常値を保っていました

人間ならいつ絶望に飲み込まれてもおかしくない状況なのに、どこまでも平常心を保ち続けたのです。

動物は、どんなネガティヴな状態でも、
『今、与えられた材料、状況で、精一杯 生き抜く』(今を生きる)ようになっています。

これが苦しみをこじらせない ということになります。

動物と人間…「痛み」や「怖れ」などネガティヴな出来事に対する脳の反応エリアは一緒です。

違うのは、良くも悪くも、人間は、
先を予測するチカラを持っていることです。

ネガティヴな出来事に、対して様々な思考、先を予測します。
こうなったらどうしよう…
ああなったらどうしよう…
「半身不随でこの先どうなっちゃうの⁈」で悩みが悩みを呼び込み、
脳内で堂々巡りをしてしまいます。
※「反芻思考はんすうしこう 」といいます。

この能力が【不安】を生むことになります。

怖れが不安を生む

【怖れ】を予測しすぎて【不安】になりますよね。

【怖れ】とは、危険や脅威を感じたときに生まれる感情です。

  1. 【怖れ】体験
  2. →また、同じ目に合うのは嫌!
  3. → 【怖れ】を予測して、避けようとする
  4. → 【怖れ】を予測しすぎて【不安】
  5. 到底ありえないことも予測して【不安】過剰

「危険などを 先を予測して 備える
このチカラを得た事で、人間は万物の霊長として、今があります。

  • 「この木の実は毒があるかもしれない」
  • 「ここから、敵が襲ってくるかもしれない」
  • 「草陰に、何か潜んでいるかもしれない」

危険(恐怖)を予測することができて、
要は用心深くなることで、
進化の過程で生き残ってきたのです。

用心深くない、動物は絶滅しています。

ただ、現代人は、この用心深さにも
があります
過剰すぎて、【不安】に支配されて何もできなくなっています

不安の根底には…

ここで、【不安】のことを、冷静に考えてみると…

不安の根底には、

「自分が何かしら損する」

という思考がベースにあります。

自分の
感情や身体、地位、名声、ポジションなど
傷つくのではないかという【不安】が生まれ、
思考が混乱し、判断力が低下します。

不安

自分の心配ばかり
している状態

ともいえます。

なので相対的に、【不安】に支配されている時は、
「他者への感謝」
「今、手に入っているもの」へのありがたさ
完全に忘れている状態です。

あらゆる心理療法でも、【不安】への対処のワークとして、
「感謝行」
「してもらったことを書き留める」
「今、普通にあるものに感謝する・書き出す」
などが採用されています

そのくらい意識しないと、『今ある幸せ』を見過ごしてしまうのです。人間というものは。

前述のチンパンジーのように、
「一生懸命に今を生きていないといえます。

《感謝》の周波数は【不安】を飲み込んでフラットにしてくれます。

『感謝』の注意点!みせかけの『感謝』は逆効果。▶︎髙橋の体験談

注意!無理矢理「感謝」は自己破壊。(抜粋)

不安は無限に増幅する

不安はさらなる不安を引き寄せます。

脳は現実の不安なのか、想像上の不安なのか…ごちゃ混ぜで、混乱します。

宝くじで一億円当たった人が、半分浪費し、「あと5千万しかない」と言って自殺した、という事件もあったそうです。

普通に考えたら「5千万あったら充分だろ」ってなりますが、ネガティブな不安は無限に増幅するのです。全然、客観視できないのです(‘w’)

不安は
目を背ければ背けるほど
大きくなります

考えるのをやめよう、避けようとしても、ますます大きくなります。

最適解は
目を背けるのではなく、
しっかり直視することです。

“漠然とした不安”
   が、一番収集がつきません。

自分は、何に不安がっているのか?

しっかり分析していくと、
その不安が起こる可能性は、
とても低い
ことに気づきます。

1000分の1 しか起こる確率のないことに、
怯えて、意識は未来に行ってしまって、
今この貴重な時間を台無しにし、
体調まで崩して、さらに時間を浪費します。

それが、不安の正体です。

万が一、それが起こるとしても
起こったときに、考えたら良い のです。

ホントに、起こる確率が高いと思うのなら、それに備えた
対策・用意・知識入力をしておくと、
不安は薄れます。(リスクマネジメント)

対処方 まとめ

3つのステップで進めます。

❶ まず、自分が【不安】があることを認める。

❷  次に、「何を不安がっているのか」を明確にしましょう。

最悪の場面も想像しときます
ちょっと勇気いりますけどね(‘w’)
不安要素を、紙に書き出したりすると、わかりやすいです。
書いたものを、改めて俯瞰してみると、
大抵は「考えすぎだったな」となります。
夜中に書いたラブレターを、朝になってみたら、とんでもなく恥ずかしい事を書いてたな、みたいな感じです(´ω`)

❸ 「リスクマネジメント」します。

万が一、その【不安】が実現する可能性のありそうなものならば、目を背けずに、しっかり最悪のパターンも想像して、今できる、その対策を考えます。

不安に思ったら、

「不安は幻想。
そのときに考えよ。」

と自分につぶやいて、今、目の前のことに、意識を戻します。
気づいたら、不安は消えて無くなっています。

よくある「夜、不安が爆上がりする」問題

夜に不安で寝れなくなるのは、
就寝前には、脳の前頭前野の理性のタガが脆くなってるからです

なので、
なんでも真に受ける
ような状態です。

この時、ネガティヴなことを考え出すと、
ハマってしまいます

※暗いニュースや、ネガティヴなSNS投稿なども、全て真実として真に受けますので、夜は見ないことです。。
※私は昼間も見ません(笑)興味ないので。

自分で不安という感情にエサを与えて、どんどん育ててるような感じです。
自分で育てたオバケを自分で怖がっている構図です。

一日の終わりに、みなさん、
すぐに自分叩じぶんたた き」するクセがあります。
「今日、〇〇できなかった」
「また、〇〇になってしまった」
など、
すぐダメ出し探しを始めます。
寝る前は潜在意識にそのまま入ってしまいます。

すると不安は増します。

エクササイズとして
夜は、「今日の反省(ダメ出し)」
ではなく
「今日、出来たこと」
または
「自分褒め」
のワークを意識して行います

このポジティブな感覚も潜在意識に入りやすいです。

すると自己受容感が上がります
自己受容感が上がると、自分の存在自体に自信と安定感を持てます。イコール、不安が減ります。
※逆に言うと、不安症 気味の方は、「自己受容感が低い」とも言えます。

自己受容感 …
自分は
何をしても・・・  しなくても・・・・
価値があ
る。と思えている感覚。
日本の教育では、「〇〇できないと価値がない」という、「条件付きの受容感」になりがちです。承認欲求で苦しむことになります。

承認欲求は辛いよ ② 全員が喜ぶことはありえない法則

就寝前にすることで、
睡眠の質が全然変わります
(慣れないうちは書いた方がいいようです。スマホのメモに打つでも可)

こちらも合わせてご覧ください。

「怒り」のカラクリ

参考:

参考:『ミッションミッケ人生デザイン研究所』